株式を贈与した場合の贈与税の納税猶予と免除

「後継者」に株式を贈与した場合の贈与税の納税猶予と免除・・・主な要件と手続き

「後継者」には、経営者の子供などの親族だけでなく、「親族でない方」も含まれます。(平成27年1月以降)
「親族でない方」を後継の経営者にして株式を贈与する場合にも、納税猶予と免除を受けることができます。

 先代経営者は、代表取締役を退任する。(代表権がなければ取締役として残ることはOK、監査役もOK)

 後継者は、贈与の日において、
役員就任から3年以上経過していること 。

 後継者は、贈与の日において、代表権を持っていること 。(代表取締役になること)

 同族関係者で50%超の株式(議決権)を保有し、かつ、継者はその同族関係者内で筆頭株主となること

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贈与を受けた年の翌年1月15日まで、地域の経済産業局に申請する  認定されると「認定書」が交付される

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贈与を受けた年の翌年3月15日までに、

 上記の経済産業大臣の「認定書」などを添付して申告

 納税猶予を受ける株式を担保として提供

次の要件を満たして、贈与税の申告期限後5年間事業を継続する 。

 代表権を持ち続ける。

 贈与を受けた時の従業員数の80%以上の従業員数を、維持する。(5年間を平均して80%以上になればよい)

 納税猶予の対象となる株式を保有し続ける。

 同族関係者で50%超の株式(議決権)保有を継続し、かつ、後継者はその同族関係者内で筆頭株主であり続ける。

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経済産業局・・・5年間毎年

税務署・・・5年間は毎年、その後は3年に1回

贈与税は免除され、贈与を受けた株式は、相続(後継者が相続人でない場合は遺贈)により取得したものと見なされる。

   

経済産業大臣の「認定」を再び受けて、相続税も納税猶予にできる
(「贈与税の納税猶予」から、「相続税の納税猶予」への切り替え)

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次の後継者に、納税猶予の対象となった株式を贈与し、 次の後継者も、贈与税の納税猶予を受けた場合には、納税猶予を受けていた贈与税または相続税は、免税となる

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納税猶予を受けていた贈与税または相続税は、免税となる要件を満たせば、次の後継者が「相続税の納税猶予」を受けられる。


計算例

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※1株当たりの相続税評価額30,000円

※先代経営者から後継者に贈与した株数2,000

贈与
 先代経営者は、後継者に 2,000株を贈与します。

 贈与する時の株式の評価額は、1株 30,000円です。

 したがって、贈与する株式の総額、すなわち贈与する財産の総額は、

20,000円× 2,000株= 6,000万円です。


 
後継者は、先代経営者の「親族」だけに限られるのではありません。

「親族以外の方」が後継者になる場合にも、この制度を利用できます。


 納税猶予を受けることができる株数

納税猶予を受けることができるのは、会社の総株式数の2/3までです。

総株式数 3,000株×2/3= 2,000株

後継者は、既に 200株を持っているので、納税猶予を受けられるのは、2,000株から 200株を差し引いた1,800株となります。

2,000株-後継者の持株 200株=1,800株

1株30,000円×2,000株=6,000万円

6,000万円-基礎控除 110万円=課税価格 5,890万円

5,890万円×55%-640万円= 2,600万円

(納税猶予を受けなかった場合の贈与税額・・・先代経営者の子や孫の場合の税額です。子や孫以外の場合は、2,840万円)

納税猶予を受けることができる株数  総株式数 3,000株×2/3= 2,000株

2,000株-後継者の持株 200株=1,800株

1株 30,000円× 1,800株= 5,400万円

5,400万円-基礎控除 110万円=課税価格 5,290万円

5,290万円× 55% -640万円=2,270万円

(先代経営者の子や孫の場合の税額です。子や孫以外の場合は、2,510万円)

本来支払うべき贈与税額 2,600万円-納税猶予額 2,270万円=330万円(この場合は、子や孫以外でも同額)

※納税猶予の適用を受けなかった場合に比べて、2,270万円(子や孫以外は、2,510万円)少なくなります。

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